著者
辻 幸恵
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.69, 2017

<b>目的</b> 同じ年代の男子大学生が女子大学生たちの服装を見て、良いと感じるか否かは個人差があるとはいえ、一定の傾向があると考えた。そこでどのような装いに対して、男子大学生たちが女子大学生としてふさわしい服装であると評価しているのか、その基準を明らかにすることを目的とした。<br><b>分析</b> 関西圏に在住する共学の大学に通っている男子大学生100人を調査対象とし、主に質問紙を用いて調査を実施した。調査時期は2016年12月上旬から中旬とした。A4サイズの用紙に大学生としてふさわしいと思う装いを図示し、それらの解説を加筆してもらった。この回答をデータとした。各調査対象が描いた図から、季節、品目、色別に集計した。<br> <b>結果</b> ふさわしい服装として想起するのは春と秋の装いが約50%を占めた。アイテムではセーター、スカート、長いTシャツが上位を占め、色では上に着るものは、季節の差はなく白色が65%を占め、スカートやズボンでは紺と黒の合計が58%となった。<br><b>考察</b> 目の前の女子大学生の装いというよりもステレオタイプ的な装いを高く評価している傾向があった。これはあまり女子の装いを注視していないことが考えられる。また、奇抜な装いよりも定番なものを選んでいると考えられる。ジーパンや短パンなどは8%以下であり、評価が高いとはいえない。よって、現在の男子大学生たちの評価は、保守的な傾向があると考えられる。

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