著者
深澤 克朗 沢登 千恵子
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.133-143, 2017
被引用文献数
1

<p> 本稿は,テキストマイニングの一環として,中世を代表する文学である和歌についてアプローチを試みたものである.分析対象は,平安中期から鎌倉時代初期までの「八代集」と呼ばれている勅撰和歌集である.これらの和歌の形態素での計量分析を行い,「八代集」の違いについて考察を行った.分析手法としては和歌集間での品詞使用率の統計的な差や,特に季節歌と恋歌に関して,冨士池優美氏が行っている名詞率とMVRの関係を用いた手法により,和歌集における差を調査した.そして,その結果を用いて,機械学習の手法の一つであるNaïve-Bayesにより判別を試みた.結果は,若干の程度の差はあれ判別をすることは困難であった.しかるに,和歌集の季節歌・恋歌などの部立別データにおいては,特に「後撰集」が高い判別であった.このことより,「後撰集」は「八代集」の中で異質な存在であるのかも知れないと思われる.</p>

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深澤 克朗 沢登千恵子-  和歌集における計量分析と機械学習による判別 https://t.co/jnQ526Ju8O

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