著者
宇田 朗子 村井 源
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.173-180, 2021-05-22 (Released:2021-07-03)
参考文献数
8

これまでキャラクターに関する研究において,外見についての研究や男性キャラクターにのみ着目した研究は行われてきたが外見以外の魅力に着目した研究や女性キャラクターにのみに着目した研究はあまり行われていない.本研究ではキャラクターの誘因魅力と継続魅力の違いに着目し,女性キャラクターの魅力についての分析を行った.キャラクターのどのような要素に魅力を感じているかアンケートを行い,回答を収集した.アンケートの結果を用いてカイ二乗検定を行い,誘因魅力と継続魅力に魅力的要素の違いに有意な差があることが明確になった.また,アンケート結果を用いて因子分析を行い,どのような要素の組み合わせに魅力を感じるかを調査した.結果として,キャラクターを印象付ける要素が誘因魅力,あとから追加できる要素が継続魅力として有力であることが分かった.
著者
佐藤 翔 楠本 千紘 服部 亮 大菅 真季 浅井 理沙 河野 真央 久山 寮納
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.223-252, 2018-09-30 (Released:2018-10-19)
参考文献数
37

本研究では百科事典記事の信憑性判断に「情報源がWikipediaであること」が与える影響を明らかにすることを目的に,日本の大学生を対象とする調査を実施した.Wikipedia日本語版と日本大百科全書JapanKnowledge版双方に存在する6つの項目について,それぞれレイアウトをそのままにした 場合と,レイアウト情報を除去した場合を用意し,どちらの方が正確であると思うかを被験者に尋ねた.分析の結果,回答者の多くはレイアウト情報が残っており,見た目からWikipediaであることが判断で きる場合には,日本大百科全書の方がWikipedia日本語版よりも正確であると判断した.一方,レイアウト情報が除去された場合,Wikipedia日本語版の方が日本大百科全書よりも正確であると判断した者が多かった.情報源がWikipediaであること自体が,記事内容の信憑性判断に影響すると考えら れる.
著者
大場 有紗 村井 源
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.294-300, 2022-05-28 (Released:2022-07-01)
参考文献数
17

これまで物語における「ときめき」を読者に感じさせるメカニズムはほぼ研究されていない.そこで本研究では,物語における「ときめき」を感じさせるメカニズムを重視していると推測される女性向け恋愛ゲームを分析対象とし,「ときめき」に関する特徴を明らかにするために,構造の分析や「ときめき」に関するシーンの抽出を行った.また,男性キャラクターごとの物語構造を比較し,「ときめき」を感じるパターンは大きく3つ存在することを明らかにした.
著者
佐藤 翔 石橋 柚香 南谷 涼香 奥田 麻友 保志 育世 吉田 光男
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
pp.2019_035, (Released:2019-07-19)
参考文献数
25

本研究では非専門家にとっての論文タイトルの「面白さ」を得点化し,Twitterからの言及数が多い論文と言及されたことのない論文でこの得点に差があるかを検証した.Twitterからの言及数データはCeek.jp Altmetricsから収集し,2008年に出版された論文の中でTwitterからの言及回数が特に多い論文103本と,言及回数が0の論文の中からランダムに選択した100本を分析対象とした.4名の非専門家が各論文タイトルの「面白さ」を7段階で評価し,その点数の合計を「面白さ」得点と定義した.分析の結果,Twitterからの言及数が多い論文グループと,言及数が0の論文グループで「面白さ」得点には有意な差が存在し,Twitterからの言及数が多い論文の方がタイトルが「面白い」傾向が確認された.さらに,この差は分野別に分析しても確認された.
著者
岡部 晋典 佐藤 翔 逸村 裕
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.333-349, 2011-09-27 (Released:2011-12-13)
参考文献数
43
被引用文献数
2 2

本稿ではオープンアクセス運動の契機となったBudapest Open Access Initiative(BOAI)について分析し,これがどのような意図のもとで公開されたか調査した.まず,BOAIを提唱し,オープンアクセス運動を支援している財団であるOpen Society Institute(OSI)と,その設立者であるGeorge Sorosについて紹介し,彼らの思想的根拠であるKarl R. Popperの提唱した「開かれた社会」概念について概観した.また,BOAI中にその思想が影響していることを明らかにした.次に,オープンアクセス運動に関連する文献群中でのPopperおよび「開かれた社会」への言及状況とBOAIの受容状況の定量的計測から,オープンアクセス関係者の間での「開かれた社会」関連思想の認知状況を検討した.その結果,OSIは「開かれた社会」という政治思想の実現を目的にオープンアクセス運動に関与しているにもかかわらず,他のオープンアクセス運動関係者はこの思想の存在には言及していないことがあきらかになった.
著者
佐藤 翔 吉田 光男
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.23-42, 2017-03-10 (Released:2017-05-12)
参考文献数
21
被引用文献数
1

本研究では2006~2015年に日本の学協会誌に掲載された論文1,080,840本を対象に,日英の主要なオルトメトリクス計測サービスから得たデータに基づき,オルトメトリクスの付与状況を分析した結果について報告する.日本の学協会誌掲載論文のうち,ソーシャルメディアからの言及があるものは約1~2%とごくわずかであった.分野,言語,出版年とオルトメトリクスの関係については用いるデータ源により異なる傾向があるが,人文社会系の論文でソーシャルメディアからの言及が多いことは共通している.また,同一の論文を対象とした場合でも,データ源によって収集されているソーシャルメディア上の言及の範囲は異なっていた.
著者
佐藤 翔 井手 蘭子 太田 早紀 林 直樹 道浦 香奈 副田 沙織
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.195-200, 2016-05-14 (Released:2016-07-15)
参考文献数
8
被引用文献数
1

本研究では同志社大学の学生102名を対象に2015年に実施した質問紙調査の結果に基づき,日本の大学生のWikipediaに対する信憑性認知や,学習におけるWikipediaの利用実態を明らかにするとともに,どのような要因が信憑性認知や学習における利用に影響を与えるかを検証する.分析の結果,回答者はWikipediaをどちらかと言えば信憑性のあるものと考えており,レポート作成等にも用いているが,参考文献には挙げない傾向があること等がわかった.
著者
安平 哲太郎
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.259-270, 2010-05-28 (Released:2011-06-25)

現代の様々な社会変革に伴う混乱を出来るだけ回避し得る教訓を得るために、同じ時代の要求の中にあり、変革においても共通した構造を持ちながら、混乱の度合いにおいて格段の違いのある明治維新とフランス革命とを比較した。その結果、認識の変革期には新旧両体制の人達とも矛盾した体制を超えて広く情報を収集し体制の問題点を認識する事、社会制度の変革が始まる前には実現可能な向かうべき世界の具体的モデル、その世界に順応する為の心構え、社会制度の変革中および以降では政治を超えて政治に道義を与えそこからの逸脱を許さない力の存在等が混乱を回避する為の重要な教訓である事を指摘した。そして、これらの教訓を現代に適用する場合には、その教訓に現代までの歴史的経験を加味すべき事、世界的規模の社会変革に対しては、全体の体制が矛盾している事に気づくための情報と変革後の実現可能な具体的モデルとをどうやって探すかという事が課題である事を論じた。
著者
林 賢紀 阪口 哲男 Hayashi Takanori Sakaguchi Tetsuo
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.238-252, 2012-11
被引用文献数
1

文献データベースと電子ジャーナルをリンクするシステムとして,リンクリゾルバが利用されている.本論文では,文献データベース,電子ジャーナル,リンクリゾルバそれぞれのアクセスログを解析することにより,リンクリゾルバの影響の分析を試みた.この結果,データベースの検索結果からリンクリゾルバを経由して幅広い分野の雑誌タイトルに利用者を誘導できる効果が確認できた.このとき,リンクリゾルバは,PNASやScience,Natureなどの総合科学雑誌と比較して分野に特化した雑誌へ多くの利用者を誘導している.特に,Web of Scienceのような収録範囲の広いデータベースの利用においてこの効果は顕著であり, リンクリゾルバの導入は特定分野の雑誌論文の可視性を高め,利用に結びつける効果があることを明らかにした.The link resolvers provide links between articles published in electronic journals and bibliographic databases. We report on analysis of the log files of a link resolver, bibliographic databases and electronic journals. We have found that the link resolver can lead users from bibliographic databases to electronic journals in a wide range of research fields. In addition, we found that the resolver would lead users more often to journals of specialized subjects than to those of wide subject coverarge like PNAS, Science and Nature. This effect is remarkable in use of generic database like Web of Science. The former are usually accessed to e-journals websites whereas the latter are more frequently accessed more than before as a result of references from the link resolver.
著者
工藤 彰 村井 源 徃住 彰文
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.135-140, 2010-05-15 (Released:2010-07-10)
被引用文献数
1 1

近年,文学や音楽,美術,映画,漫画等のさまざまな芸術を研究するにあたって,微細なデータを扱い,一貫性を有した科学的分析手法に基づいたフィクションの研究に注目が集まっている.本研究では,文学テクストの表層に見られる語彙を作家の文体的特性が宿る最小の構成要素とみなし,作風の変遷を計量的に明らかにすることを目的としている.対象としたデータは,現代の日本文学を代表する小説家村上春樹の長篇とし,そのテクスト中から抽出した語彙を品詞と意味カテゴリーに分類したのち,それぞれクラスター分析を用いて近似的な作風を持つ作品群を明示化した.その結果,品詞分類からは「初期三部作」をはじめとした通時的な区分によってのクラスターが,また意味分類からは「初期三部作」の続篇とも呼ばれる一作品を含んだ「鼠四部作」のクラスターが形成された.
著者
小野 永貴 常川 真央 岡野 裕行 谷村 順一
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.367-370, 2019-11-23 (Released:2019-12-23)
参考文献数
1

文芸同人誌は,将来的な文学研究に資する重要な資料になり得るにも関わらず,体系的なアーカイブ化がなされていない.そこで筆者らは,文芸同人コミュニティの代表例である「文学フリマ」の作品を対象としたデータベースの研究開発に取り組んでいる.今回,開発に向けた事前調査として,データベース化のニーズに関するアンケートを実施した.本稿では,アンケート結果の中から定量的項目を抽出し,その集計結果を報告する.
著者
縵沢 奈穂美 高久 雅生
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.161-174, 2017-05-27 (Released:2017-07-21)
参考文献数
25

本研究の目的は「書籍の種類・読む目的が変わると,着目する項目が変化する」かどうかを明らかにすることである.オンライン調査により,同じタイトルの書籍の電子書籍と紙の書籍を示し,どちらを選択するかを尋ねた.課題ごとに「書籍の種類」,「あとがきの有無」などの提示情報を変化させ,どの情報を重視しているのかを調べた.小説を取り扱った課題では紙の書籍を選択した人数が多く,実用書では電子書籍を選択する人数が多いという結果が得られた.また,読む目的を変更すると,項目の重要度の値が変化していた.特定の書籍の種類や読書の目的を設定した場合,「書籍の種類・読む目的が変わると,着目する項目が変化する」可能性があるのではないかと考えられる.
著者
劉 雪琴 金 明哲
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.245-260, 2017-09-28 (Released:2017-11-24)
参考文献数
27

近年,テキストから抽出する文体的特徴の変化から筆者の感情や思想,精神状態などの変化を検討する研究が進んでいる.本稿では,脳の大患を経験した宇野浩二という作家の文体変化の時期を計量的アプローチにより分析することを目的とする.宇野浩二は日本の有名な作家であり,1927年に精神病にかかり,約6年間執筆活動を停止していた.1933年に文壇に復帰した宇野浩二の作風は著しく変化したと言われている.しかし,入院する前に発表された「日曜日」は,病後の作品と類似した特徴を示し,宇野浩二の文体は病気休養以前に既に変化し始めていた可能性が示唆されている.本稿では,宇野浩二が入院する直前に発表された作品を分析対象とし,判別分析法を用いて分析を行った.その結果,宇野浩二の文体は入院する前から既に変化し始めていたことがわかった.
著者
佐藤 翔 永井 裕子 古賀 崇 三隅 健一 逸村 裕
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.383-402, 2011-12
被引用文献数
2

本研究では機関リポジトリへの論文登録がその論文の被引用数と電子ジャーナルのアクセス数に与える影響を明らかにするために,『Zoological Science』掲載論文を2つの機関リポジトリに登録し,被引用数と電子ジャーナルアクセス数への影響を観察する実験を行った.実験は2008-2010年にかけ行い,実験前後の機関リポジトリ登録論文の電子ジャーナルアクセス数,被引用数の変化を,登録しなかった論文と比較した.また,機関リポジトリ登録論文の利用状況を分析するとともに,機関リポジトリ利用者と電子ジャーナル利用者をIPアドレスに基づき比較した.その結果,機関リポジトリへの登録により電子ジャーナルアクセス数が減ることはなく,新たな利用者を獲得できていた.しかし論文の被引用数を増やす効果はなかった.機関リポジトリ利用者の多くが動物学研究者ではなく,他分野の研究者や一般市民であったためと考えられる.To evaluate how the deposition of journal articles in Institutional Repositories (IRs) affects the number of citations and e-journal usage, we placed some articles published in Zoological Science in two Japanese IRs and collected their usage data in IRs and e-journals, as well as with the number of resulting citations. The experiment was started in 2008 and we compared the number of e-journal usage and citations of articles deposited in IRs before and after the experiment with those were not. In addition, we analyzed users' behaviour in IRs and compared user groups in IRs with those in e-journals based on users' IP addresses. The results revealed that deposition in IRs did not reduce e-journal usage. Moreover, whereas the journals gained new readers, this did not have an effect on the number of citations because most of new readers may be not researchers in Zoology but those in other fields or lay people.
著者
小池 利明 林 純一
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.441-451, 2011-10-29 (Released:2012-02-18)

「電子書籍元年」は2010年と言われるが、日本の電子書籍にはもっと長い歴史がある。ボイジャーは日本の出版社の協力を得ながら、2000年にはリフロー型の電子書籍向け日本語の文字組をほぼ完成している。一方、2008年のiPhone登場以降、電子的な「読書」に世間の関心が集まるようになった。そして多様なOS、ハード、電子書店が登場した。ここでは規格の統一はなされず、読者はその中で読書を強いられている。ボイジャーは未来の著者と出版社と読者のために、Webブラウザでの新たな読書スタイル=Books in Browsersに帰結する。Books in BrowsersはOSにもハードにも左右されない。日本の電子書籍で必要とされる文字組をWebブラウザで実現し、購入から閲覧、ソーシャルリーディングまで、Webブラウザだけでシームレスに完結するものである。
著者
孫 昊 金 明哲
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.3-14, 2018-02-27 (Released:2018-04-13)
参考文献数
35
被引用文献数
2

川端康成の少女小説における代筆問題は昔から指摘されており,中でも『花日記』は中里恒子の代筆という疑いが強い.本研究では計量文体学の方法を用いて,この小説の代筆問題に新たな解決策を提示する.本研究では,文章から抽出した文字・記号のbigram,形態素タグのbigram,文節パターンを特徴量とし,アダブースト(AdaBoost),高次元判別分析(HDDA),ロジスティックモデルツリー (LMT),サポートべクターマシン(SVM)とランダムフォレスト(RF)を用いて判別分析を行った.分析の結果,『花日記』は川端康成と中里恒子の共同執筆という結論に至った.
著者
石川 一稀 村井 源
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.310-317, 2021-05-22 (Released:2021-07-03)
参考文献数
18

昨今,意欲的に進められている物語の分析は一次創作作品を対象としたものであり,二次創作作品を対象としたものは少ない.そこで本研究では二次創作作品研究の第一歩として,各作品の特徴を表すと考えられるジャンルや登場人物などの属性を探索的に調査し,複数属性に基づく作品のデータ化を行った.得られたデータに対して計量的な分析を行った結果,二次創作作品の典型的な3種類の物語パターンなどが明らかになった.
著者
曽根原 士郎 齋藤 敦子
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.32-37, 2010-02-26 (Released:2010-04-04)
参考文献数
5
被引用文献数
1

一般的に、手書きでの情報記録手段は、教育現場において学習・記憶・理解の効果を高めると言われている。しかし、近年のビジネス現場ではパソコンへのキーボード入力が主流であり、特に若いビジネスワーカーはそれらデジタルツールを巧みに使いこなしながら、効率的に業務を行っている。本実験では手書き記録手法の良さを再認識すると同時に、これからのビジネスワーカーがデジタルツールを用いてさらに生産性を高めていく可能性が示唆された。
著者
佐藤 知恵 村井 源 徃住 彰文
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.132-137, 2009-05-16
被引用文献数
2 1

本研究では,特定の作家の小説を特徴づける語彙とそれが所属する概念カテゴリーの特徴を調べるため,星新一ショートショート作品の特徴的概念と,その構造を計量的に抽出した.データとしては,ショートショートの第一人者である星新一氏の初期(1968年〜1973年)における全720作品を電子化したテキストを対象とし,出現頻度の高い語彙の共起ネットワーク化を行うことで,星作品における概念構造を可視化した.また,各作品に特徴的な語彙を抽出し,そのカテゴリー分類を行うことで,ショートショートの特徴を計量的に抽出した.