- 著者
-
高橋 和子
- 出版者
- 一般社団法人 日本体育学会
- 雑誌
- 日本体育学会大会予稿集
- 巻号頁・発行日
- vol.68, pp.264_1, 2017
<p> 創作ダンスの基本的内容とされる即興表現を、北京林業大学と上海東華大学の初体験の大学生80名4クラスにアクティブ・ラーニングを活用して実施し、その有効性を探る事を目的とする。教材は「幸せ体操、彫刻家、ダイヤモンドウォーク、鏡、群像、新聞紙、英雄、花は咲く」等の典型教材から、筆者が受講生の様子に合わせ取捨選択して行った。1クラスの時間は90–120分とし、レジリアンス尺度と受講生の感想並びに指導者の振返シートから、把握する方法を取った。なお、初心指導者による上海海洋大学生40名への即興表現授業も参考にした。その結果、レジリアンス効果は肯定的な変容が見られた。自由記述からは「初体験、心身の解放、楽しい、自信、自他の新しい面、自分の可能性、大学に入って1番素晴らしい授業」等、前向きに受け止める様子が伺えた。指導の課題としては、振付に慣れている中国学生にとっては初めから即興表現をするのではなく、ある程度やり方が決まっている部分と自由に工夫できる部分を織り交ぜ、他者と関わりながら即興表現に慣れていくやり方がよく、日本の初心者への指導でも同様の観点であった。以上の事より即興表現の有効性が明らかになった。</p>