- 著者
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五十嵐 由利子
萬羽 郁子
- 出版者
- 一般社団法人 日本家政学会
- 雑誌
- 一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
- 巻号頁・発行日
- vol.58, pp.281, 2006
【目的】 2004年10月に発生した新潟県中越地震による住宅被害は全壊3,185棟、大規模半壊2,157棟、半壊11,546棟、一部損壊103,503棟で、多くの被災住民が応急仮設住宅に入居した。この仮設住宅建設に当たっては阪神淡路大震災での教訓を生かし、また積雪寒冷地への対応についても考慮された。このような配慮が夏季の温熱環境にどのように影響しているかを実測調査から明らかにすることを目的とした。<BR>【方法】 新潟県内に建設された仮設住宅について新潟県の資料から配置計画の特徴を捉え、居室の向きの異なる住戸(2DKを中心に)を対象に調査協力を依頼し、10戸を対象として各室の温湿度を2005年6月24日から8月21日まで計測した。<BR>【結果】 仮設住宅では各戸の1室にはエアコンが設置されており、その室はほとんどの住戸で居間として使用されていた。エアコンの使用時間については被災前の住宅での使用状況が影響し、各住戸での違いが見られた。6月から居室の日最低温度が25℃以上、最高が30℃を超えているところが多く、8月の夏日が続いたころは、エアコンのない部屋の日平均温度が30℃を超えている住戸が多かった。また、東向きの居室では午前中の温度上昇が大であった。