著者
柴田 優子 布施谷 節子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.61, pp.294, 2009

<B>目的</B>若い女性は、今も昔も大人の女性への憧れと、身長を高く脚をきれいに見せたい欲求や、衣服とのコーディネートからハイヒールを履いてきた。しかしながら、美しい歩容はなかなか見受けない。そこで、裸足歩行とハイヒール歩行とを実験によって比較し、その違いを明らかにする中で、美しい歩容を追求したいと考えた。<BR><B>方法</B>被験者は20歳代女性45名である。実験に用いた靴はヒール高8cmのピンヒールでポインテッドトゥであり、サイズはS,M,L,LLの4種類を用意した。被験者は各自が最も適合すると判断した靴を履き、反射マーカーを右体側の耳珠点、肩峰点、大転子点 膝蓋骨側面、踵点、外果点、甲の中央、つま先につけ、10m歩行を3回繰り返した。裸足歩行も同様に行った。これを2台のビデオカメラで撮影し、右足離床から着地し次の離床までを1歩として捉えた。1歩のスタート時から膝が最高点に達した時点と次の離床時までについて、左右前後上下の変化量として各マークのXYZ座標値の差を算出した。また、上体と腰、膝、足首の空間角度を捉えた。解析はヒューテック製Mpro3Dによった。<BR><B>結果</B>(1)裸足歩行では、上体の上下動が小さく、足部は外側に大きく蹴り出し、踵を高く上げているのに対して、ハイヒール歩行は上体の上下動が大きく、踵をあまり上げず、床面にほぼ平行に移動し、歩幅が小さく上体がやや後ろに引けていることがわかった。 (2)膝の上下の動きを経時変化で見ると、裸足歩行は個人差が見られるのに対して、ハイヒール歩行はパターン化した動きであった。(4)ハイヒールを履きなれた人とそうでない人を比較すると、履きなれない人は左右上下のブレが大きいことがわかった。

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