著者
庄山 茂子 川口 順子 栃原 裕
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.60, pp.200, 2008

<B>目的</B> 色彩嗜好は、年齢、性、民族、地域、時代などにより差がみられ、色彩の感情には、個人の生活体験に由来する色彩感情、文化的色彩感情、普遍的色彩感情の3タイプがあるといわれている。今日、国際化、情報化が進む中、日本に住むアメリカ人女性と日本人女性の色彩嗜好にどのような違いがみられるか明らかにすることを目的とした。<BR><B>方法</B> (1)調査概要 1)試料:75色カラーチャート(10色相+7ト-ン、有彩色70、無彩色5、日本色研) 2)場所:長崎県、高知県 3)対象者:日本人女子学生25名(平均年齢22.0歳 SD±0.58歳)、日本在住のアメリカ人女性25名(平均年齢23.2歳 SD±1.63歳) 4)調査方法:面接法による質問紙調査 5)調査時期:2005年、2007年8月~9月、(2)調査内容:嗜好色、嫌悪色上位3位、1位の色についてSD法による5段階尺度でイメージ評価 (3)分析方法:単純集計、χ<sup>2</sup>検定、t検定、因子分析、一元配置分散分析。<BR><B>結果</B> 嗜好色では色相、トーンに、嫌悪色では色相に2グループの人数の偏りに有意傾向がみられた。嗜好色の色相では、Red Purpleに差がみられ、日本人は Red Purpleを最も好んだ。この背景には、流行色の影響が推察された。Blueは、2グループに好まれた。嗜好色のトーンでは、日本人はlightをアメリカ人はvividトーンを最も好んだ。嫌悪色の色相では、日本人は、Red Purple、Orange、Redをアメリカ人は Yellow, Yellow Greenを嫌った。嫌悪色のトーンでは、両グループともlight grayishトーンを嫌った。日本人はやわらかく、理知的、あっさりしたイメージの色を好んだのに対し、アメリカ人は強く、動的なイメージの色を好んだ。嗜好色では色相よりトーンにグループ間の違いがみられた。

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (1 users, 1 posts, 0 favorites)

こんな論文どうですか? 日本人とアメリカ人女性の色彩嗜好に関する比較研究(庄山 茂子ほか),2008 https://t.co/wiFVOBANVi

収集済み URL リスト