著者
瀬川 栄一
出版者
社団法人 日本理学療法士協会近畿ブロック
雑誌
近畿理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.108, 2009

【はじめに】2009年5月22日~31日においてFINA Water Polo World League 2009 アジア大洋州ラウンドが開催された。日程の詳細としては、5月22日~24日-オーストラリアラウンド(アデレード)、5月28日~31日-ニュージーランドラウンド(オークランド)であった。この大会に伴う14日間の水球日本代表チームの遠征・合宿に帯同スタッフ(トレーナー)として参加したので、活動内容と水球選手の傷害特性について報告する。【方法】対象は本年4月に国立スポーツ科学センターにおいて行われた代表選考会により選出され、本遠征に参加した男子選手13名、女子選手13名の計26名。男子平均年齢22.6歳(17~28歳)、女子平均年齢20.5歳(19~24歳)。各選手の対応時に問診表を配布し主観的な疲労・疼痛部位と強度(3段階)を記入した。遠征をとおしての活動内容は1)チームスタッフの医事管理2)選手のケア・コンディショニングおよびリハビリテーション3)ゲーム中の急性外傷等の対応4)傷病者の現地医療機関への付き添い5)チームの雑務などを行った。また、処置内容と外傷を施術後にトリートメントログとして記録した。それらの記録より水球選手の1)主な疲労部位、2)疼痛部位、3)ゲーム毎の外傷、を抽出し種類・発生要因等について検討した。【結果】本遠征において行ったゲーム数は大会6試合と練習試合4試合の合計10ゲーム。コンディショニングの対応者は26名の選手全員を対象とし総対応数が115件。処置内容はマッサージ64件、アイシング15件、ストレッチング13件、超音波11件、テーピング5件、マイクロカレント5件、徒手療法2件(重複例あり)であった。主な疲労部位として訴えが最も多かったのが肩甲帯・腰部各12名、次いでハムストリングス8名、頸部6名、前腕部・背部各5名であった。疼痛部位については腰部4名、頸部・肩甲帯各3名であった。疲労・疼痛部位はともに一部の選手が重複例となる結果を示した。外傷については一試合平均0.8件(練習試合含む)であった。【考察】 遠征を通して重篤な疾病や外傷が発生することなく終えることができ、日本代表として大会史上初のスーパーファイナル進出という結果を得たことから成功裏に終えたのではないかと考える。コンディショニングにおいては腰部・肩甲帯の疲労や疼痛が多く訴えられ、水球競技の特徴的な動作の巻き足とスカーリングの影響からではないかと考えられた。投球動作の影響による疼痛を予測していたが投球側の肩の痛みを訴える症例はいなかった。そして、激しいコンタクトによる外傷の多さがあらためて確認できた。また、疲労の蓄積が疼痛に変化した選手を確認でき主観的な疲労強度と疼痛の関係を再考する課題を得た。

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こんな論文どうですか? 水球日本代表トレーナー帯同報告および傷害特性について(瀬川 栄一),2009 https://t.co/zyuNHXxC4a 【はじめに】2009年5月22日~31日においてFINA Water Polo World Lea…
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