著者
高橋 啓子 松下 純子 後藤 月江 遠藤 千鶴 金丸 芳 有内 尚子 田村 咲江
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.17, pp.166, 2005

<br>【目的】昨年、徳島県の魚食の実態について調査した結果、魚の入手方法では自給、もらうという回答が多かった。そこで本研究はその背景を明らかにするとともに、魚食の状況や魚を使用した郷土料理の摂取について現状を把握することを目的とした。<br>【方法】魚食の状況を把握するために、徳島県居住者を対象に学生を通してアンケート用紙を配布し、留め置き法により記入してもらった。留め置き期間は約2週間で、実施時期は2004年11月_から_2004年12月である。<br>【結果】アンケ_-_ト回答世帯は86世帯であり、調理担当者は40歳代(50.6%)、50歳代(28.3%)であった。魚を購入以外で入手する方法では趣味で釣る(28.3%)、釣ったものをもらう(62.7%)であった。このことは三方を海に囲まれ、大きな河川にも恵まれた環境にある徳島県の余暇の活用として釣りをする人口比率が高いことを裏付けている。摂取頻度の多い魚の調理法は焼き物(37.3%)、なま物(19.8%)であった。また、購入する魚料理も焼き物(26.5%)、なま物(23.0%)、煮魚(13.8%)、すし(13.3%)の順に多く、すしについては二世代世帯の方が三世代世帯よりも購入する割合が高かった(χ2検定:p=0.046)。徳島県の魚を使った郷土料理の摂取状況を現在と過去(10-20年前)で比較すると、アジ、アユ、ボウゼ(イボダイ)などの姿ずしは調理して食べることが少なくなり、購入して食べる割合が高くなっていた。一方、鮎の塩焼き、太刀魚の酢の物などは過去、現在も手作りで食べられていた。徳島県の魚の摂取頻度は現在も多いが、手間のかかる姿ずしなどは中食という形で摂取されている傾向が明らかとなった。

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