著者
喜多 明 下村 彰男
出版者
社団法人 日本造園学会
雑誌
日本造園学会 全国大会 研究発表論文集 抄録
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.26, 2012

マスメディアに掲載される地域の写真は,ものの見方が反映され,複数の観賞者に共有された地域像として定着する。しかし、景観保全には、地域像の歴史的・文化的な形成過程を考慮する必要がある。本研究は、京都北山杉を対象に,森林の変容を踏まえ,森林写真と掲載された記事の話題から森林像の変遷を明らかにし,実体としての森林とものの見方としての森林像との関係を考察した。森林の実体やその変化が正確に見られるのではなく、ものの見方を通して受け入れられていた。相似する森林に対し、時代によって異なるものの見方が付与されていた。今後、住民が森林像をどのように捉えるかを議論した上で、森林の形態や施業方法が検討されることが望ましい。

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