著者
藤本 修
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2006, pp.175, 2006

実践の概要 『地区マップ』というと今までは、模造紙など紙面を利用したものや大きな板を活用したもの等があった。しかし、情報の更新や写真等の貼り付けなどに限界があり、継続的な地域教材としては活用が難しい面があった。 そこで、Webページ形式を用いた『デジタル地区マップ』の作成を前任校で行った。これにより、たくさんの画像などやカテゴリーなど情報量を増やすことができたことと児童のパソコンに対しての取組の良さが重なり、児童の地区に対する興味関心を高めることにつながっていった。 今年度、この環境マップに地図の学習がプラスすることができるのでGISを活用することを試みた。具体的な内容は、次の2点とした。(1)桃井小の近くの施設や児童の活動の場になっている場所の紹介(図1)(2)県内等で、校外学習の場になっている施設の紹介その際、作成したGIS環境マップを本校webページの1カテゴリーに加えることで保護者等にも閲覧可能とした。 桃井小学校Webページ http://www.momonoi-es.menet.ed.jp/教材の活用例 環境マップは、以下の学年、教科で利用できる。・小学校第2学年 生活科『まちたんけん』・小学校第3学年 社会科『地域めぐり』『市内めぐり』・小学校第5学年 国語・社会科『地域のニュースの発信』・全学年 校外学習事前学習 また、授業の中での活用例として2点あげる。(1)導入での活用・生活科や社会科における地区学習・校外学習事前ガイダンス(2)まとめでの活用・身近な地域のことやニュースにしたことを「GIS環境マップ」上にアップする。研究の成果 以下の2点を考えた。(1)自分の地区をより正確な地図でみることができたので、児童の興味・関心が高まった。また、本校児童の活動写真もあるということでやる気もわいてきたようだ。(2)調べたことがインターネットを通して発表できたことで、充実感が味わえたとともに、地図上にアップできたことで地区に対する愛着も感じられたようである。今後の課題 実践を終えてみての課題を以下にあげる。(1)小学生にとって複雑な操作もあるので、児童向けマニュアルなどがあるとより効果的な使い道がでてくると思われる。(2)Webカテゴリーということで、保護者への地区情報の提供にもなるので、保護者からもアップした方がよい情報を聞き、ツーウェイ化を図っていきたい。(3)今回作成した「GIS環境マップ」は、様々な教科・学年での活用も考えられるのでこれからも情報の更新をしていくなどして充実を図っていきたい。

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