- 著者
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三浦 保範
- 出版者
- 日本鉱物科学会
- 雑誌
- 日本鉱物学会年会講演要旨集
- 巻号頁・発行日
- vol.2003, pp.58, 2003
1.電子顕微鏡組織の直接観察:<br> 100nmオーダーの鉱物(長石)のサブミクロメータースケールの離溶ラメラ組織は,これまで真空中で(走査)電子顕微鏡で透過像か、レプリカ像で観察をしていた。しかし,レーザー光源の使用とコンピューター画像処理により、直接空気中で固体表面が観察できることが分かってきた。<br> 2.レーザー顕微鏡による離溶ラメラ組織の観察:<br> ラブラドライト斜長石(カナダ産、青色イリデッセンス)の(010)面観察で,繰り返し周期組織が観察された。フッ酸処理した双晶表面のエッチング部分は、いずれも離溶ラメラ組織が見られるが、白く散乱してみえる部分は不規則な凹凸組織をしているが、エッチングされていない平坦面部分はきれいに観察できる。いずれも離溶ラメラ組織に特徴的な枝分かれの波状組織が見られる。ラブラドライト斜長石(カナダ産、黄褐色イリデッセンス)の表面観察では,繰り返し周期組織が観察された。この試料も離溶ラメラ組織に特徴的な、枝分かれの波状組織が見られる。<br> 3.考察とまとめ:<br> レーザー顕微鏡により、直接ラブラドライト斜長石(カナダ産、青色~黄褐色イリデッセンス)の繰り返し周期組織の組成差が大きい2種類斜長石の結晶質固体なのでよく観察された。しかし組成差の少なく、ガラスと結晶組織で、サイズが大きな組織である(離溶ラメラの10~100倍程度の幅)衝撃変成石英組織は、離溶ラメラ組織のような明確なほぼ規則的な繰り返し組織が観察できなかった。