著者
長坂 和茂
出版者
日本図書館研究会
雑誌
図書館界 (ISSN:00409669)
巻号頁・発行日
vol.68, no.5, pp.304-316, 2017

日本図書館協会の総裁徳川頼倫は,1923年から特別預金5万円の利子として年3000円を協会に対して支払い,財政的に支援している。その利子を当時の協会財政と照らし合わせ,利子の影響力の大きさと,使途について調査した。 年3000円とは当時の日本図書館協会の会費収入に匹敵する重要な収入源であり,図書館雑誌の月刊化や図書館週間の宣伝などに使われていることが判明した。 特別預金利子が大正期の日本図書館協会の財政にとって,大きな役割を果たしていることが明らかとなり,華族による社会貢献の一端を見ることができる。

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長坂和茂「大正期日本図書館協会に対する総裁徳川頼倫の貢献」(「図書館界」68巻5)が面白かった。頼倫は南葵文庫の開設者だが、日本図書館協会総裁としての活動が論じられる。協会に5万円を寄付し、利子も継続寄付することで「図書館雑誌」の発行が月刊化できたとのことhttps://t.co/0ujJJMn7NO

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