- 著者
 
          - 
             
             石橋 秀巳
             
             鍵 裕之
             
             阿部 なつ江
             
             平野 直人
             
          
 
          
          
          - 出版者
 
          - 一般社団法人日本鉱物科学会
 
          
          
          - 雑誌
 
          - 日本鉱物科学会年会講演要旨集
 
          
          
          - 巻号頁・発行日
 
          - vol.2013, 2013 
 
          
          
          
        
        
        
        本研究では、プチスポットに産する玄武岩質ガラスについてFe-K端μ-XANESによるFeの価数状態分析を行い、プチスポットマグマの酸素フュガシティ(fO<sub>2</sub>)を見積もった。分析は、高エネルギー加速器研究機構Photon FactoryのBL4Aの装置を用いて行った。分析試料は、東北地方三陸沖約800kmの太平洋プレート上に位置するプチスポットSite-Bでドレッジされたスコリア中に含まれる急冷ガラスである。今回、スコリア6試料について分析を行ったが、いずれもFe<sup>3+</sup>/Fe<sub>total</sub>~0.37の値を示した。この値は、ガラス-オリビン間のみかけのFe/Mg分配係数から求めたFe<sup>3+</sup>/Fe<sub>total</sub>比とほぼ一致する。この値から見積もったfO<sub>2</sub>条件は、QMF+2.3程とMORBより酸化的で、むしろ島弧マグマの条件に近い。この結果に微量元素組成を加え、プチスポットマグマの形成過程について議論する。