著者
井上 英治 河村 正二
出版者
日本霊長類学会
雑誌
霊長類研究 Supplement
巻号頁・発行日
vol.34, pp.12, 2018

<p>日時:2018年7月15日(日) 13:30-16:30<br>場所:1号館地下1階1002教室<br><br>霊長類学はチンパンジーなどを対象にした野外での生態学的研究と実験室での認知能力研究が著名である一方で,遺伝子,発生,疾患モデル,進化などをテーマにした研究も長い歴史がある。従来これらの様々な領域の融合研究は試みられ続けているものの,実質的な成果を上げるのは困難であった。しかし,この状況が大きく変わろうとしている。大規模並列塩基配列決定(次世代シーケンス)技術による全ゲノム配列決定や誘導多能性幹細胞(iPS細胞)化と分化誘導の開発などの近年の目を見張るような技術革新は,大きなうねりとなって霊長類のゲノム,発生,生態,そして進化の研究を繋ぎ,変革している。<br>本シンポジウムは,このムーブメントを広く市民に伝えることを目的として,最新のゲノム・細胞研究テクノロジーを用いた,腸内細菌,採食生態,種分化,医科学発生モデル,脳の進化といった幅広い研究を高校生でもわかるように紹介する。<br><br>講演プログラム<br>司会 河村正二(東京大学・大学院新領域創成科学研究科)<br>13:30-13:35 趣旨説明<br>13:35-14:00 「先端技術とフィールド調査―面白い研究ってなんだろう?―」<br>松田 一希 (中部大学・創発学術院)<br>14:00-14:25 「霊長類の味覚―味覚に関わる遺伝子とその多様性―」<br>今井 啓雄 (京都大学・霊長類研究所)<br>14:25-14:50 「ゲノム解析が明かす種分化の謎―スラウェシ島のマカクの種分化と二次的接触―」<br>寺井 洋平 (総合研究大学院大学・先導科学研究科)<br>14:50-15:00 休憩<br>15:00-15:25 「最新医科学に貢献する霊長類―霊長類だから知り得たこと―」<br>中村 紳一朗 (滋賀医科大学・動物生命科学研究センター)<br>15:25-15:50 「ゲノムを通して我が身を知る―ヒトとサルの間にあるもの―」<br>郷 康広 (自然科学研究機構・生理学研究所)<br>15:50-16:00 休憩<br>16:00-16:30 パネルディスカッション<br><br>企画:井上英治(東邦大学・理学部),河村正二(東京大学・大学院新領域創成科学研究科)</p>

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