著者
岸本 肇
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.69, pp.82_3, 2018

<p> 本研究は、旧東ドイツ(DDR)のサッカー選手"Jürgen Sparwassserの『自伝』を通して、社会現象としてとしてのスポーツのあり方について問題提起をしようとするものである。戦歴の素晴らしさはもちろんであるが、何よりも彼を有名な存在にしているのは、1974年6月22日、ワールドカップ・一次リーグ、ハンブルク・フォルクス・スタジアムにおける対西ドイツ戦において、1-0の決勝点の得点者であることと、1988年にDDRから逃亡したことの、2つである。</p><p> 1979年のシーズン終了後、引退した彼は、その後、サッカー指導者、スポーツ科学の研究者として、DDRで第二の人生を歩んで行くかに見えた。しかし彼は、1988年1月、西ドイツ側へ「逃亡」(Flucht)する)。やがて、時代は大きく変わり、1990年のドイツ統一、彼の活動も新たな展開を見せている。</p><p> 主たる報告内容は、「Sparwassserの幼少年期とKJS(青少年スポーツ学校)時代」「ワールドカップ1974、西ドイツとのDuell前後」「輝かしい選手経歴」「引退後、指導者・研究者への道」「逃亡後(西ドイツでの)の新たな課題」「現在のサッカー活動と社会的活動」である。</p>

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