著者
加納 寛子
出版者
日本情報教育学会
雑誌
情報教育
巻号頁・発行日
vol.1, pp.18-23, 2019

SNS疲れが指摘されている一方で,「インスタ映え」が2017年の流行語大賞に選ばれるなど,ソーシャルメディアには,一定の魅力あるいは虜にさせる仕組みがあるようだ.本稿では人をソーシャルメディアの虜にさせる要因の一つと考えるリツイートや「いいね」機能と承認欲求に着目した.そして,承認欲求とソーシャルメディア使用傾向の関連性を調べることを本稿の目的とした.質問紙調査を行った結果,承認欲求の高い者はTwitterやInstagramを利用する傾向にあり,承認欲求の低い者はTwitterやInstagramを利用しない傾向が見られた. また,承認欲求の高い者は勉強をする時もそうでないときもネット検索を利用する傾向にあり,承認欲求の低い者は利用しない傾向が見られた.さらに,承認欲求の高い者はスマートフォン等に常時接触している傾向にあり,承認欲求の低い者は常時接触していない傾向が見られた.この結果より,スマホ依存を断ち切る一つの手立てとして,承認欲求をTwitterやInstagram等のソーシャルメディアで満たそうとするのではなく,自己実現や勉学,仕事など,別の方向で満たすことができるよう導くことにより,スマホ依存を克服できる可能性が示唆された.

言及状況

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CiNii 論文 -  承認欲求とソーシャルメディア使用傾向の関連性 https://t.co/dCtRgfWRDh #CiNii

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