著者
谷 祐児
出版者
日本経営学会
雑誌
經營學論集 (ISSN:24322237)
巻号頁・発行日
vol.88, pp.F1-1-F1-8, 2018

<p>昨今の医療機関の経営環境の変化による医療機関間の競争激化の影響をうけ,経営状態の悪化による医療機関の倒産が増加傾向にある。各医療機関には適切な医療の提供のみならず安定した経営が求められている。第90回大会にて4つのアプローチ(内部・外部志向 ×戦略的・組織的)の必要性および重要要素を特定したが,サンプリングバイアスが課題として存在した。本報告では,この課題解消を目的として,アンケート調査対象を,全国の病床数200床未満の医療法人病院4,528施設から無作為に抽出した3,500施設に拡大した。その結果,これからの中小規模医療法人病院の経営改善には,前回報告で提示したフレームワークにおける4つのアプローチが必要であることが確認された。また,これらのアプローチは,4つのアプローチを各病院の置かれている環境や,経営資源や組織規模,弱みや強みに合わせて実施する必要があり,これらのことを病院毎に適切な内容を実行することにより経営改善が望めるであろうと考える。</p>

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