著者
上村 繁樹 大久保 努 野本 直樹 原田 秀樹
出版者
公益社団法人 日本下水道協会
雑誌
下水道協会誌 (ISSN:00214639)
巻号頁・発行日
vol.56, no.686, pp.114-120, 2019

<p> 本報では,インド国ウッタルプラデーシュ州アグラ市において建設された,処理水量5,000m<sup>3</sup>/dのDHS(Down-flow Hanging Sponge)実規模実験プラントで形成されたDHSスポンジ担体付着汚泥(アグラDHS担体汚泥)の性状について報告する.アグラDHS担体汚泥は,日本の通常の初沈流出下水で形成されたものと比較して,非常に粘土質で,汚泥濃度が約100g-DS/L-spongeと高く,そのうち60%近くを無機物質が占めていた.またその表面は<i>Thiothrix.</i> spからなる硫黄マットで覆われていた.アグラDHS担体汚泥の無機成分をX線回折と蛍光X線分析で解析した結果,主にカオリン類という粘土類が検出された.さらにアグラDHS担体汚泥に対する初沈流出下水の処理性能試験および水の浸透度試験を行った結果,カオリン類の蓄積の影響により,スポンジ担体への水の浸透が阻害され,DHSの処理性能に悪影響を及ぼしている可能性が示唆された.</p>

言及状況

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「インド・アグラ市下水処理場で形成されたDHS担体付着汚泥の性状」  かつてSATREPSのプロジェクトでインド・アグラ市に下水処理プラントを建設し、実験していました。たくさんの論文が出ていますが、そのうちの一つを載せておきます。 https://t.co/JPOUBbxh4u

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