- 著者
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岡 久雄
福原 真一
- 出版者
- 公益社団法人 日本生体医工学会
- 雑誌
- 生体医工学 (ISSN:1347443X)
- 巻号頁・発行日
- vol.57, pp.S188_1, 2019
<p>スポーツ等での運動能力(筋トレ効果)は最大筋力や繰返し回数,最高タイムなどで評価されることが多く,直接的には対象筋の収縮能力を評価していないことが多い。著者らは表面筋電図:EMGと,筋の収縮に伴うせん断応力波の伝搬振動を,皮膚表面に置いた変位計で測定する筋音図:MMGを同時計測できるMMG/EMGハイブリッドセンサを用いて,上腕二頭筋の等尺性収縮を行った際のMMGとEMGを測定した。被験者は20代健常成人10名,起座位で右肘関節を60度に保ち,センサを右上腕二頭筋腹上に貼付した。等尺性収縮は10%から100% MVCまで10%ずつ上昇させ,収縮時のMMG/EMG時間波形をそれぞれ二乗和した値を求めた。MMGは10~30%MVC:緩やかに増加,30~70%MVC:やや急激に増加,70%MVC以上:減少した。50%MVCの値で規格化し,%MVCの区間を区切って1次式近似(数値は傾き:相関係数r<sup>2</sup>が0.8以上)を行った(表)。本結果は運動単位の動員や発火頻度をもとに上腕二頭筋の等尺性収縮過程を説明した報告を支持するものであった。今後は本センサシステムを動的な運動計測へと展開したい。</p>