著者
橋本 智己 鈴村 修平
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.643-652, 2020

<p>人間の忘却状況を推測し,適切な介助介入をするロボットが期待されている.本稿では,コミュニケーションエージェントのためのエピソード記憶の忘却モデルを提案する.まず,被験者にある文章を聞かせ,その直後に自由再生記述させる.さらに約1ヶ月後再度自由再生記述し,被験者の忘却状況(量,質)を文字数とアイデアユニットによって調査する.その調査結果に基づいて,コミュニケーションエージェントのための忘却モデルを生成する.実験の結果,読み上げ直後は文章全体からまんべんなく文章を抜き出すことが適当であり,1ヶ月後では主題となる部分を中心に抽出することが適当と思われた.本稿では,読み上げ直後の忘却モデルは,コミュニケーションエージェントの驚きの感情値が高い文章とした.また,1ヶ月後の忘却モデルは,ピークエンドの法則を考慮してコミュニケーションエージェントの6感情の総和の最大値の文章とした.さらに別文章に対して忘却モデルによるシミュレーションを行い,被験者の忘却状況や自動要約と比較し,モデルの有効性と課題について検討した.</p>

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人間と会話するロボット開発で、人と同じように忘れる能力が研究されています。 人間のエピソード記憶は、驚きを感じた部分がより残るようで、今の機械の自動要約技術と異なるようです。 コミュニケーションエージェントのための忘却モデルの生成 橋本 智己 鈴村 修平 https://t.co/yGCbg21Ks7

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