著者
太田 麻美子 小原 愛子 權 偕珍
出版者
一般社団法人 アジアヒューマンサービス学会
雑誌
Journal of Inclusive Education
巻号頁・発行日
vol.8, pp.40-55, 2020

近年、肥満は生活習慣病の危険因子として位置づけられており、医療的・教育的介入の対象となっている。介入に関しては早期からの肥満予防支援が重要であるとされ、現在では幼児期からの取り組みが有効であると認識されている(岡田, 2009)。とりわけ、ダウン症児の場合、幼少期の段階から小児肥満症とされることが多いため、より早期の肥満に関する介入が必要であるといえる。そこで本研究では、肥満治療に関する介入の現状と課題を明らかにすることを目的に、日本国内におけるダウン症児・者に対して行われた肥満予防・肥満対策に関連する介入を行った論文、症例報告及び実践報告の内容を、肥満に対する治療方法と対応分析した。結果として、ダウン症児・者を対象とした介入については、運動指導とそれに伴う運動習慣定着を目的とした心理社会的・行動療法的介入を行っている事例が多いことや、食事に関する介入が少ないことを明らかになった。加えて、生理・病理的変化による観点からより効果的な介入方法について考察を行った。

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ダウン症児者に対する肥満指導の現状と教育的課題に関する考察:―知的障害の生理・病理の観点から― : https://t.co/hOZeK4uWTa

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