著者
比嘉 詠美 桃原 由二 池宮城 梢 吉田 朝秀 屋良 朝雄
出版者
一般社団法人 日本周産期・新生児医学会
雑誌
日本周産期・新生児医学会雑誌 (ISSN:1348964X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.305-308, 2020

<p> 母児間輸血症候群(FMT)は母体血液循環に胎児の血液が流入する現象である.症例は29週1日にFMTによると思われる胎児機能不全のため緊急帝王切開で出生した児である.出生時Hb 2.0g/dLと重度の貧血を認めたが,部分交換輸血により全身状態は安定した.その後動脈管開存症の治療や経腸栄養の開始などを経て,日齢6に胃破裂を発症した.新生児胃破裂のリスクとして重度の貧血が挙げられた報告はこれまでになく,FMTによる重度の貧血が他の因子とともに複合的に胃破裂発症に関与した可能性があり,考察とともに報告する.</p>

言及状況

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胃破裂の発症に母児間輸血症候群の関与が考えられた極低出生体重児の1例 : https://t.co/x9bgXkJjnH

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