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戦死者遺族からみる『こゝろ』:―― 軍人未亡人の家 ――
著者
北川 扶生子
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学
(
ISSN:03869903
)
巻号頁・発行日
vol.64, no.12, pp.38-48, 2015
<p>『こゝろ』の「奥さん」は、先生が〈家庭〉を学び、Kの力から逃れるための指導者の役割を果たしている。しかしそのことは、「先生の遺書」では抑圧されている。当時のメディアにおける軍人未亡人のイメージを参照すると、奥さんが軍人未亡人であることで先生の自殺は大義に接続されるが、一方で、軍人未亡人は経済的・性的側面からも注目されており、その点から見れば『こゝろ』は、戦死者遺族女性の生き延びる努力の物語になる。</p>
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"男性、そのライバル、対象とされる娘、その母""この四角形は…日本の近代小説に広く見られるものであると同時に、近代以前のドラマの常套""母娘関係から見れば、〈近代化〉という分水嶺は途端に曖昧" →ブクマ
収集済み URL リスト
https://ci.nii.ac.jp/naid/130007966589
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