著者
増野 和彦
出版者
日本きのこ学会
雑誌
日本きのこ学会誌 (ISSN:13487388)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.122-127, 2019

里山地域のきのこ生産に寄与するため,多くの人々が手軽に参加できるきのこの栽培および増殖技術の確立,および栽培品種の開発を図り,以下の研究成果を得た.1.「わりばし」および「つまようじ」に菌を培養した種菌による原木きのこ栽培の簡易接種法を考案して,クリタケについて実用性を実証し「きのこの接種法」として特許を取得した.2.クリタケ自然集団内におけるミトコンドリアDNA(mtDNA)の高い変異性を明らかにした.3.クリタケは菌糸束や根状菌糸束を形成して土壌中の木質の基質を介してテリトリーを広げていく生態を有しており,また,これらクリタケの基礎的な知見を基に,殺菌原木栽培・培養菌床の埋設によるクリタケの自然増殖誘導技術を開発し実証した.4.ナメコ,ヌメリスギタケ,ヤマブシタケ,クリタケ等のきのこ遺伝資源を収集し,これらを活用することで品種開発を果たした.

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里山地域の食用きのこ生産に寄与する栽培技術の開発 https://t.co/VQ5lPr8Sa3

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