- 著者
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湯淺 墾道
- 雑誌
- 情報処理
- 巻号頁・発行日
- vol.58, no.12, pp.1066-1067, 2017-11-15
2016年のアメリカ大統領選挙において,大統領選挙関係者へのサイバー攻撃,SNSを利用したフェイクニュースの流通などによってロシア政府が大統領選挙に介入していたという疑惑がある.FacebookやTwitter上にはロシア関係者がアメリカ人を装って作成したページ・アカウントが多数存在し,ロシアが背後にいるとみられる組織が,大統領選の前後に,銃規制,同性婚,人種問題や移民などアメリカ社会の分断をあおるようなテーマに関し約3000種類の政治広告をFacebook上に掲載していた疑いがある.本稿は,これらのSNSを利用した世論誘導による大統領選挙への干渉疑惑の動向について解説する.