著者
大成 清
出版者
養賢堂
雑誌
畜産の研究 (ISSN:00093874)
巻号頁・発行日
vol.62, no.5, pp.549-556, 2008-05

最近では環境問題といえば、地球温暖化ということだが、20年くらい前は赤潮が大きく採りあげられていた。アメリカの話であるが、豚糞を繰り返し施用した農地に関する調査では、リンが過剰で窒素も高い場合が多いという。このため、養豚業者の間では飼料の不消化分が、環境に及ぼす影響を心配する声が上がっている。わが国の場合、海水の富栄養化の原因は生活系や、産業(工場)系排水の汚濁負荷の上昇とされているが、家畜に対するリンや窒素(蛋白質)の過剰給与は、いろいろな点からも、改善せねばならない課題である。そこで本稿ではフィターゼの分解率に対する、カルシウムの影響をまず採りあげることにする。

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