著者
安藤 正人
出版者
広島大学マネジメント学会
雑誌
広島大学マネジメント研究 (ISSN:13464086)
巻号頁・発行日
no.11, pp.21-42, 2011-03
被引用文献数
1

ワーク・モチベーション研究の歴史は古いが, 多くは研究開発者など特定の職種のものであり, 正社員についての研究である。現在, 職場では正社員のほか契約社員, パートタイマー, 派遣社員など様々な雇用形態の労働者が共に働いているが, これまで多様な雇用形態の労働者のワーク・モチベーションに対する影響因を比較した研究はほとんど行われていない。本研究では, ワーク・モチベーションの構造を4つに分け, 正社員と非正社員のワーク・モチベーションに対する影響因として6つの満足要因を設定して影響関係を分析した。その結果, 職務満足がすべての雇用形態に影響を与えており, 雇用形態別で特徴的なものとしては, 正社員は対経営者・会社方針満足, 有期雇用フルタイム社員は対上司・リーダー満足, パートタイマーは処遇納得感や労働環境満足が有意な影響因であった。

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