著者
木浪 冨美子 小川 徳子
出版者
関西福祉大学社会福祉学部研究会
雑誌
関西福祉大学社会福祉学部研究紀要 (ISSN:1883566X)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.65-70, 2012-03

近年,精神保健福祉士が果たすべき役割の中でも,地域生活の維持・継続,生活の質を高めることに,重点が置かれるようになってきている.精神保健福祉士を養成するカリキュラムにも,それが反映されなければならないだろう.本研究は,それを満たすカリキュラム構築に向けた,1つの試みである.木浪・小川(2009,2011)によって報告された参加型学習実践の効果を踏まえ,今回は,ボランティアスタッフとしての活動経験の効果を検討した.その結果,「精神障害者との社会的・心理的距離」の感じ方にも,「精神疾患・精神障害者へのイメージ」にも,精神障害者が抱える「生活のしづらさ」への理解にも,参加型学習実践ほどの変化は認められなかった.その理由として,活動を導入するタイミングの問題と,活動に参加する時の学生の意識の問題が考えられる.

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