著者
中川 学
出版者
北海道農事試驗場北農會
雑誌
北農 (ISSN:00183490)
巻号頁・発行日
vol.83, no.3, pp.302-304, 2016-07

ニュージーランド(NZ)は世界最大の乳製品輸出国であり,酪農は同国の基幹産業である。環太平洋経済連携協定(TPP)が発効すれば,日本は,バターおよび脱脂粉乳については新たに低関税の輸入枠を設定し,粉チーズおよびゴーダチーズ,チェダーチーズについては16年目に関税を撤廃する義務を負う。また,プロセスチーズは,現行の関税が維持されるが,NZには輸入枠が設定され,11年目に輸入枠内で関税が撤廃される。そのため,これらの乳製品は,NZから日本への輸入が増加し,国産と競合することが予想される。筆者は,2016年4月1日から7日までNZの北島を訪問する機会を得た。そこで,統計情報および現地で入手した新聞雑誌等に基づいて,同国酪農の最新の状況について報告したい。

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