- 著者
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柳澤 大地
西成 活裕
- 出版者
- 情報処理学会 ; 1960-
- 雑誌
- 情報処理 (ISSN:04478053)
- 巻号頁・発行日
- vol.58, no.7, pp.570-573, 2017-06-15
本解説では,セルオートマトンを応用した群集運動モデルの一つであるフロアフィールドモデルについて解説する.セルオートマトンは時間・空間・状態量が離散で,ローカルルールによってアップデートが行われる数理モデルである.フロアフィールドモデルは,セルオートマトンの状態として人がいる・いないの2通りを考え,目的地までの距離と視野の効果を2つのフロアフィールドとして導入したもので,退出におけるクラスター形成や双方向流におけるレーン形成といった実際に観測される現象のシミュレーションを簡単に行うことができる.フロアフィールドモデルはシンプルであるがゆえの長所と短所があるが,本解説ではその議論も行う.