著者
小林 晃
出版者
日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.114, no.2, pp.71-78, 2019-02

サツマイモは日本全国で栽培されており,平成29年全国の作付面積は,前年に比べ400ha(1%)減少した3万5600ha,生産量は前年に比べ5万3600トン減少した80万7100トンである。サツマイモの主な用途としては,市場販売用,でん粉原料用,焼酎原料用,加工食品用があるが,平成27年においては生産量全体の25%,約20万トンのサツマイモが焼酎原料として消費されている。また,焼酎メーカーが多く所在する宮崎県および鹿児島県では,焼酎原料用途の消費比率が高く,宮崎県産および鹿児島県産サツマイモのそれぞれ66%(5.6万トン),48%(14.3万トン)が焼酎原料として使われており,南九州における焼酎原料用サツマイモは農業生産においても,また,地域経済においても重要な品目となっている。国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構九州沖縄農業研究センター都城研究拠点サツマイモ育種グループ(所在地 宮崎県都城市)では,これまでに様々なサツマイモの品種開発を行ってきたが,ここでは,焼酎原料用サツマイモを中心に,品種開発の変遷と今後の展望について紹介する。

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