- 著者
-
有江 賢志朗
奈良間 千之
福井 幸太郎
飯田 肇
- 出版者
- 日本地球惑星科学連合
- 雑誌
- 日本地球惑星科学連合2019年大会
- 巻号頁・発行日
- 2019-03-14
福井・飯田(2012)と福井ほか(2018)は,近年の小型化かつ高性能化した観測機器を用いて,氷厚の実測と流動観測をおこない,飛騨山脈北部に分布する御前沢雪渓,内蔵助雪渓,三ノ窓雪渓,小窓雪渓,カクネ里雪渓の6つの多年性雪渓が現存氷河であることを明らかにした.北アルプス北部には,氷河調査がおこなわれていないが,氷河の可能性が高い雪崩涵養型の多年性雪渓がいくつか存在する.そこで,本研究では,7つ目の氷河の可能性が高い唐松沢雪渓の氷厚と流速をGPR観測とGNSS測量により測定し,唐松沢雪渓の氷河の可能性について検討した.その結果,唐松沢雪渓では約30mの氷厚と流動現象が確認できた.