- 著者
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〓崎 静夫
- 出版者
- 日本教育工学会
- 雑誌
- 日本教育工学雑誌 (ISSN:03855236)
- 巻号頁・発行日
- vol.12, no.2, pp.51-59, 1988-07-20
- 被引用文献数
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9
本研究は, (1)従来の代表的な教師の意思決定モデルがもつ弱点を指摘する,(2)新しい意思決定モデルを提案し,その具体例を記述する, (3)新しい意思決定モデルがもつ授業研究と教師教育への示唆を明らかにする,の3つを目的としている.本研究で提案している意思決定モデルは,次のような特徴をもっている.(1)授業計画と授業実態との比較において教師が認知するズレの程度とその原因に応じて,3つの意思決定過程が仮定されている.(2)教師の意思決定と授業についての知識および教授ルーチンとの関係が記述されている.(3)教師の授業計画と相互作用的意思決定との密接な関係が示されている.さらに,このモデルの具体例が2つ提示されている.1つは授業内容決定の例であり,もう1つはマネージメント決定の例である.