著者
中井 隆介 ナカイ リュウスケ Nakai Ryusuke 山口 誠二 ヤマグチ セイジ Yamaguchi Seiji 若槻 麻里子 ワカツキ マリコ Wakatsuki Mariko 東 高志 アズマ タカシ Azuma Takashi 高玉 博朗 タカダマ ヒロアキ Takadama Hiroaki
出版者
中部大学生命健康科学研究所
雑誌
生命健康科学研究所紀要 (ISSN:18803040)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.77-86, 2016-03

MRI装置は、生体に傷をつけることなく生体内部の画像を取得することができる装置であり、現在では数多くの病院に設置されており、病気の診断のために様々なMRI検査が実施されている。MRI装置の特長として、組織の形態だけでなく、機能的情報も同時に取得できることがあげられる。このような機能的情報を活かした生体計測手法として、水の拡散情報を捉え様々な検査に応用する拡散強調画像法や、ヘモグロビンの酸素化の度合いを捉えて脳の活動部位を特定する機能的磁気共鳴画像法(functional MRI)等がある。我々はMRI装置の幅広い特性を活かし、様々なMRI撮像手法の開発や画像処理・評価手法の開発、生体への応用研究を実施している。本稿では実際に研究に取り組んできた、MRIを用いて開発した生体計測評価手法を、顎関節疾患の評価法開発に適用した研究および、長期間の運動前後の筋肉の変化の解析に適用した研究およびfunctional MRIを用いた様々な脳機能評価に関する研究を例に取り、MRIを用いた生体計測評価法の開発とそれがどのような問題に応用できるかを紹介する。