著者
池ケ谷 賢次郎 シバスブラマニアム S. ペレラ M.B.A. アヤドゥライ S.
出版者
Japanese Society of Tea Science and Technology
雑誌
茶業研究報告 (ISSN:03666190)
巻号頁・発行日
vol.1981, no.54, pp.23-31, 1981-12-01 (Released:2009-07-31)
参考文献数
13
被引用文献数
1

スリランカの茶園土壌は,プレカンブリアン紀の各種結晶片岩に由来する残積,崩積,沖積に由来するポドソリック赤黄色土であった。茶園土壌のpHは未耕地土壌より低かった。未耕地土壌は茶園土壌より腐植含量が多かった。また,腐植含量は茶園,未耕地とも下層ほど少なかった。置換性のカルシウムとマグネシウム含量は,茶園土壌で極めて少なく,未耕地では明らかに少なかった。ポドソリック赤黄色土と腐植質土壌の腐植酸の示差吸光曲線を求めた。ポドソリック赤黄色土の腐植酸は日本の赤黄色土腐植酸よりもフェノール性水酸基の反応が小さかった。腐植質土壌の腐植酸は250mpにフェノール性水酸基の大きなピークがみられた。スリランカ茶園土壌では,硝酸化成がアンモニア化成より明らかに強かった。牛ふん施用(N12kg/10a)によりNO3-Nの生成が増加した。紅茶屑,モミガラを施用すると無施用区よりNO3-Nが減少し,NH4-Nが増加した。