著者
シュクリ アグス ファナル 森田 光 太田 敏澄 齊藤 泰一
出版者
一般社団法人社会情報学会
雑誌
日本社会情報学会学会誌 (ISSN:09151249)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.21-29, 2004-09-30

当選者を選択する福引や宝くじ, 当番の順番を決めるアミダくじなど, 社会には公平な抽選が必要になる場面が多数存在する。ジャンケンやルーレットなど, 慣習的に納得できる方法はあったが, インターネットを介して結ばれた多数の個人の中で抽選するための, 公平で誰もが納得できる抽選方法は余り議論されて来なかった。この抽選会を組織する運営会社に, 抽選を一任することが理想的な解と考えられるが, 規模が大きくなるほど不正を行うメリットが増すため, 安全性を確保するには困難である。本論文では, 抽選の電子化を目的に, ハッシュ関数を用いて多数の参加者が広く納得できる公平な抽選方法を提案する。