著者
チョルパン アスリ
出版者
京都大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2009

ビジネス・グループは、特に開発途上市場において、巨大企業の競争力の向上に大きな役割を果たし、それを通じて当該国の長期の経済成長に多大な貢献をしてきた。このビジネス・グループは非関連多角化を製品戦略として追求し、持株会社と子会社という組織構造を維持してきた。従来のビジネス・グループに関する研究が経済環境をその重要性の主要因と見なしてきたのとは異なり、本研究は企業内に蓄積された競争資源とその資源を動的に活用する能力に注目して、その要素がビジネス・グループを国際市場においても競争可能な経済主体に引き上げたことを議論した。これらの資源あるいは能力は、成熟工業経済における大企業が保有する製品に固有のものとは異なり、製品のカテゴリーを越えた、より機能的な要素、例えば金融・財務、人的資源、マーケティング、とりわけ組織マネジメントといった要素に関連するものであった。