著者
野網 摩利子 谷川 惠一 小森 陽一 フローレス リンダ ドッド スティーブン テネフ ダリン ボーダッシュ マイケル
出版者
国文学研究資料館
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

夏目漱石が中世ヨーロッパの文学・文化・思想、ならびに、欧米近代思想を学んだことにより、近代の枠組みに囚われない思考を有し、現代から見ても新しい小説と文学理論とを作り得たことを論証した。平成26年度にはケンブリッジ大学にて、また、平成28年度にはオックスフォード大学にて、アカデミックビジターとして在籍し、漱石留学当時の文献に基づいて本研究を進めた。英国およびヨーロッパでの招待講演、ならびに、国内外での国際シンポジウム主催のほか、単著『漱石の読みかた―『明暗』と漢籍』、単著論文「思想との交信―漱石文学のありか」【上】【下】、「漱石文学の生成―『木屑録』から『行人』へ」等、活発に成果を発信した。