著者
パーク チョル
出版者
Japanese Society for Engineering Education
雑誌
工学教育 (ISSN:13412167)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.8-11, 1998-01-30
被引用文献数
3 3

独創的な科学技術者を育てるための将来の日本の教育制度をここに提案する。独創性は個人の差を認め,それを助長する事により達成される。米国が1957年のスプートニクの時に覚醒し採択した英才教育を日本が今から採択するべきである。その内容の重要な点は:(1)大学新入生選抜には個人の特技を優先的に考慮する。(2)小学校より大学卒業までセンターテストを専門家を集めた常設組織で作る。大学入学筆記試験は年数回行う。(3)筆記試験問題は個人の進度の差を測る事が出来る様広範囲にし,一つの科目に優れた学生に有利な様にする。(4)学年制度は廃止し個人の能力によりどの学年でも入れるようにする。高校の上級では資格ある学生に大学の教科を教える。(5)大学学部の募集人数は大学が任意に決める。(6)大学の質と水準を透明化し大学問の転学編入を容易にする。(7)政府は個人特技競争会の公平な運用,奨学金分配,各大学の評価の透明性の維持などの役割を担う。(8)ハイテクのための特殊税を賦課し,その収入を奨学金と企業の研究所や大学への助成金として使う。