著者
ファイザー製薬株式会社農産事業部農産開発部
出版者
日本農薬学会
雑誌
Journal of Pesticide Science (ISSN:1348589X)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.S255-S259, 1992-08-20 (Released:2010-08-05)

オキシテトラサイクリン第4級アンモニウム塩の安全性評価のため各種毒性試験を行なった.その結果, 本剤の急性毒性は非常に低く, 普通物に該当する. また, 眼と皮膚に対する刺激性および皮膚感作性はなかった. 一方, 亜急性および慢性毒性/発がん性試験では高用量群において, 死亡例の発生, 体重の減少および増加抑制, 盲腸重量の増加などの変化がみられたが, 特定の病変は認められず, 催腫瘍性もなかった. また, 繁殖性, 催奇形性に関しても問題なかった. 変異原性は rec-assay, 復帰変異試験, 染色体異常試験ともに陰性であった.オキシテトラサイクリン第4級アンモニウム塩の単剤製剤であるオキシテトラサイクリン水和剤 (マイコシールド) は1983年9月に登録申請し, 1985年10月に登録を取得した. オキシテトラサイクリン水和剤はモモのせん孔細菌病, キュウリの斑点細菌病の防除に, 1500~3000倍に希釈して使用される.オキシテトラサイクリン第4級アンモニウム塩は, 定められた使用基準を遵守すれば, 安定性が確保されるものであり, 有用な農業資材の一つとして上市以来好評を得ている.
著者
ファイザー製薬株式会社農産事業部農産開発部
出版者
日本農薬学会
雑誌
Journal of Pesticide Science (ISSN:1348589X)
巻号頁・発行日
vol.17, no.4, pp.S323-S325, 1992-11-20 (Released:2010-08-05)

酒石酸モランテルの安全性評価のため各種毒性試験を行なった.その結果, 本剤の急性毒性は比較的弱く, 普通物に該当する. 眼に対する刺激性はわずかに認められたが, 薬剤の希釈により刺激性は軽減した. また, 皮膚に対する刺激性はなかったが, 皮膚感作性は陽性であり, 皮膚にアレルギー反応を生じる可能性があると判断された. 一方, 6か月毒性試験では高用量群 (27,500ppm) において, 死亡例の発生, 体重の減少, 摂餌量の減少, 剖検時の全身性の消耗, 諸器官の萎縮性変化などがみられたが, 本剤投与による特異的な変化は認められなかった. 変異原性は陰性であった. また, 催奇形性に関しても問題はなかった.酒石酸モランテル液剤であるグリンガードは昭和57年11月に登録を取得した. また, 8%液剤であるグリンガード・エイトは昭和61年7月に登録を取得し, マツノザイセンチュウの侵入・増殖を阻止して松枯れを防止する樹幹注入剤として使用されている.酒石酸モランテルは, 定められた使用基準を遵守すれば, 安全性が確保されるものであり, 松枯れを防止する有用な農薬として上市以来好評を得ている.
著者
ファイザー製薬株式会社農産事業部農産開発部
出版者
日本農薬学会
雑誌
日本農薬学会誌 (ISSN:03851559)
巻号頁・発行日
vol.17, no.4, pp.S323-S325, 1992-11-20

酒石酸モランテルの安全性評価のため各種毒性試験を行なった.その結果, 本剤の急性毒性は比較的弱く, 普通物に該当する.眼に対する刺激性はわずかに認められたが, 薬剤の希釈により刺激性は軽減した.また, 皮膚に対する刺激性はなかったが, 皮膚感作性は陽性であり, 皮膚にアレルギー反応を生じる可能性があると判断された.一方, 6か月毒性試験では高用量群(27, 500ppm)において, 死亡例の発生, 体重の減少, 摂餌量の減少, 剖検時の全身性の消耗, 諸器官の萎縮性変化などがみられたが, 本剤投与による特異的な変化は認められなかった.変異原性は陰性であった.また, 催奇形性に関しても問題はなかった.酒石酸モランテル液剤であるグリンガードは昭和57年11月に登録を取得した.また, 8%液剤であるグリンガード・エイトは昭和61年7月に登録を取得し, マツノザイセンチュウの侵入・増殖を阻止して松枯れを防止する樹幹注入剤として使用されている.酒石酸モランテルは, 定められた使用基準を遵守すれば, 安全性が確保されるものであり, 松枯れを防止する有用な農薬として上市以来好評を得ている.