著者
ブルーム アーサー 朴 龍安
出版者
Japan Association for Quaternary Research
雑誌
第四紀研究 (ISSN:04182642)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.77-84, 1985
被引用文献数
37

韓国の黄海沿岸に位置するたくさんの小さい入江 (三角江) は, 20世紀初期以来, 干拓が行なわれてきた. これらの入江では, 薄い水田土壌及び河成の堆積物の下に, 有機質に富む河口成堆積物が風化した基盤の砕屑物を覆っている. 河口成堆積物の基部約15cmは, とくにたくさんの流木の破片を含み, これは完新世海面上昇期の高潮位に形成された泥炭質泥層と混ざっている. これらの基底付近の河口成泥層のうち, 8試料の<sup>14</sup>C年代が得られた. その年代と深度に基づいて韓半島黄海沿岸における完新世海水準変化曲線が復元された.<br>8,600y.B.P.から4,800y.B.P.の間, 韓国の黄海海岸は約1.6mm/年の平均速度で沈水した. その後, 沈水速度は約0.4mm/年に減少した. 韓国南東部の浦項-梁山地塊は, その東岸を一連の海成段丘で縁取られている. これらの海成段丘の年代はまだわからないが, おそらく少くとも最終間氷期 (約125,000年前) にさかのぼると考えられる. 後期更新世のこの地塊の隆起速度は約0.1m/1,000年と推定される.