著者
ヘーゼルハウス ヘラト
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究の目的は、スローターダイクの著作「You have to change your life」を分析し、福島原発事故に対するドイツでの様々な知的反応との関係性を明らかにすることで、災害に対して特に批判的なドイツの反応を解明することである。著作の二つの主要概念である「人間技術」と「免疫学」に着目し、その意味と他言説との影響関係を明らかにした。また、彼が用いた修辞学・翻訳、越境的な哲学的・宗教的思考の分析も行った。特に注目したのは彼の理論における文学の位置づけである。加えて、事故を扱った日・独それぞれの文学テクストも分析し、その論拠を比較考察した。さらなる追加調査に発展させることができた。