著者
小川 正幹 ユルム マルコ 米澤 拓郎 中澤 仁 徳田 英幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.38, pp.199-206, 2013-05-16

近年,ディスプレイの低価格化や,デジタルサイネージをはじめとする電子コンテンツへの関心の増加により,公共ディスプレイが普及して来た.それにともない,ユーザからの入力によってニーズに応じた情報を提供するインタラクティブな公共ディスプレイも登場して来た.現在インタラクティブな公共ディスプレイの持つ課題の一つとして,ディスプレイがユーザに対して有益である事を,ユーザへ伝える事が難しいという点が挙げられる.この間題を解決する事により,インタラクティブな公共ディスプレイへの関心や,利用頻度の向上が達成されると考えられる.本稿では,時間と場所を限定することでユーザに特別感を与える公共ディスプレイとのインタラクションモデルを提案する.その一例として,その時その場所にいた人々だけに配布され,かつその人だけが利用可能なクーポン配信アプリケーションを構築し評価実験を行い,本研究で提案したインタラクションモデルの有用性を示した.