著者
杉山 将 山田 誠 ドゥ・プレシ マーティヌス・クリストフェル リウ ソン
出版者
一般社団法人 日本統計学会
雑誌
日本統計学会誌 (ISSN:03895602)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.113-136, 2014-09-26 (Released:2015-04-30)
参考文献数
87

一般的な教師付き学習法では,訓練データとテストデータが同じ確率分布に従うという仮定のもとで学習を行う.しかし実際には,標本の選択バイアスや環境の非定常性などにより,この大前提が満たされないことがある.このような状況では,標準的な教師付き学習法は大きな推定バイアスを持ち,汎化性能が低下してしまう.本論文では,入力変数の確率分布が変化する共変量シフトと呼ばれる状況と,分類問題においてクラス事前確率が変化するクラスバランス変化と呼ばれる状況を考え,重要度重み付けによる半教師付き適応学習法を紹介する.また,確率分布が変化しているかどうかを検知する手法も紹介する.