著者
ロジナ ナターリャ
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 62回大会(2010年)
巻号頁・発行日
pp.163, 2010 (Released:2010-10-15)

未婚者の意識調査結果によると、およそ9割が「いずれ結婚するつもり」だと答えている。結婚願望があるにもかかわらず、結婚できないでいる人が少なくない。自分の家庭を持つことができない人が多数いるということである。 本研究では結婚については 人間の親密圏、ゲマインシャフト的な存在、その必要不可欠だと考え、人が家族を持つべきだという価値前提に立つ。 生まれ育った家族は非選択性の特性があり、自分が築く家庭の際は選択を伴う。親密になる相手を選ぶ余地が生まれる。 配偶者選択の枠組みで未婚者の結婚活動に焦点を当てる。結婚活動の時代における未婚男性の実態を聞きとり調査を通して考察する。 結婚願望を有し、実際に結婚活動を行っている男性の行動や意識を明らかにする。未婚男性の結婚願望(年齢やタイムプレッシャーなど)、本人をとりまく環境について(職場や地域、家族や友人関係など)や婚活を始めた動機ときっかけ、婚活の手ごたえや過程における課題、婚活者の共通点と特徴を探る。生まれ育った家族は非選択性の特性があり、自分が築く家庭の際は選択を伴う。親密になる相手を選ぶ余地が生まれる。交際経験の無いもしくは少ない人が外部で結婚活動しても、魅力の格差(モテ層と非モテ層が確立)が働いているため、成果がみられないままで終わる可能性が高いと考えられる。婚活者の未婚男性の実情と課題を見ていくこととする。