著者
石川 雄一 一ノ瀬 泉 西見 大成 塚本 真司 国武 豊喜
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1990, no.10, pp.1065-1071, 1990-10-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
25

親水基として環状ポリアミン(cyclam)を有する不斉両親媒性化合物(2C16AspC11N4,2C12Glu.AzoC1014N4,C12AzoCn14N4)およびその金属錯体の二分子膜形成能と膜特性を,電子顕微鏡による形態観察,示差走査熱量計によるゲル-液晶相転移の測定,さらに円二色性スペクトルによる分子配向の評価から明らかにした。cyclam型二分子膜,その金属錯体膜,および対応するアンモニウム塩型.二分子膜の膜組織化能は親水基構造に依存し,Cu2+錯体≦Ni2+Zn2+錯体≦14N42H+<-N+(CH3)3の順で,より発達した二分子膜(高度な秩序性,相転移の大きな協同性,安定な会合形態)を与えた。錯体膜および配位子膜の自己組織性は疎水鎖の構造にも依存し,C12AlaAzoCn<2C12Glu.・AzoC102C16AspC11-の1頂に膜の組織性が向上した。また,一本鎖型化合物のcyclam金属錯体が二分子膜を形成するためには,C6以上のスペーサーの長さが必要であった。