著者
藤井隆史 丁上 谷口高志 綾野克紀
雑誌
コンクリート工学年次大会2023(九州)
巻号頁・発行日
2023-06-16

本論文では,47種類の粗骨材を用いてコンクリートを作製し,粗骨材の品質がコンクリートの乾燥収縮に与える影響の検討を行った。吸水率の大きい砕石を用いるほど,コンクリートの乾燥収縮ひずみは大きくなる。火成岩や石灰岩の砕石を用いたコンクリートでは,骨材の品質の影響を表す係数αに4を用いた方が,土木学会コンクリート標準示方書の予測式による計算値と実験値の誤差が小さい。ただし,硫酸ナトリウムによる安定性試験における損失質量分率が大きいものは,αに6を用いた方がよい。石灰岩を除く堆積岩では,骨材の品質の影響を表す係数αに6を用いた方が,予測式による計算値と実験値の誤差が小さい。
著者
谷口高志 丁上 藤井隆史 綾野克紀
雑誌
コンクリート工学年次大会2023(九州)
巻号頁・発行日
2023-06-16

本論文では,49種類の粗骨材を用いてコンクリートを作製し,粗骨材の品質および微粒分がコンクリートの凍結融解抵抗性に与える影響の検討を行った。骨材表面に付着する微粒分を完全に除去した状態で用いた場合には,硫酸ナトリウムによる安定性試験における損失質量分率が12%を超える堆積岩の砕石を用いたコンクリートでは,凍結融解抵抗性が低下する傾向が確認された。一方,JIS規格を満足する粗骨材であっても,粗骨材表面に微粒分が付着したままの状態でコンクリートを作製した場合には,凍結融解抵抗性が低下する可能性がある。