著者
三代 剛 三上 博信 木下 芳一
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.108, no.1, pp.40-45, 2019-01-10 (Released:2020-01-10)
参考文献数
12

刺激性下剤は古くから使用されるものが多く,便秘改善作用が強力であることが知られている.しかし,腸管の強い収縮によって腹痛を生じたり,連用すると耐性現象によって必要な薬剤の量がさらに多くなったりするといった悪循環を来たすこともある.「慢性便秘症診療ガイドライン2017」1)(日本消化器病学会関連研究会慢性便秘の診断・治療研究会,2017年)では,「慢性便秘症に対して,刺激性下剤は有効であり,頓用または短期間の投与を提案する」とのステートメントが出されており,基本的に連用する薬剤ではなく,レスキュー的な役割での使用が望ましい薬剤であると言える.