著者
園屋 高志 三仲 啓 辻 慎一郎
出版者
日本教育情報学会
雑誌
教育情報研究 : 日本教育情報学会学会誌 (ISSN:09126732)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.21-30, 2000-06-30
被引用文献数
1

筆者らは, 鹿児島県内外の教職員等を会員とした, 情報教育に関するメーリングリストを構築して運用しており, 本研究はそのメーリングリストによるコミュニケーションの効果を調べることを目的としている.本研究では, まず書き込み状況を分析し, その結果から, メーリングリストが会員間のコミュニケーションに寄与していることを明らかにした.次に, 会員への調査結果から, メーリングリストは役だっていること, またメーリングリストを続けている理由として, 「新しい事を知りたい」「質問と回答のやりとりが役に立つ」「異なる職場の人と情報交換できる」というような, メーリングリストの特徴がよく出ている回答が出されたことなどを明らかにした.さらにメーリングリストが順調に運用されている理由として, 実名を明らかにして書き込むこと, 書き込み内容を限定しないこと, 及び直接顔を合わせる機会をときどき設けるようにしていることなどを述べた.